まきまき花巻体験したい温泉施設とヘルシーな食事で健康増進
温泉施設とヘルシーな食事で健康増進
6 まき
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 花巻市の北部に、広大な敷地を持つ医療法人中庸会が運営する健康増進施設 養生館「はなまき」がある。ここは平成244月に厚生労働大臣認定 温泉利用型健康増進施設の認定を受け、全国20ほどある施設のひとつとして登録となった。健康増進プログラムを新たに体系化し直し、今年8月から生活習慣是正事業宿泊型ヘルスアップキャンプ、絶食療法(断食)、病後の療養コースを設けた施設となっている。

 ヘルスアップキャンプは約1週間滞在し、看護師によるバイタルチェックのほか、温泉利用指導者による温泉入浴の指導、健康運動指導士の指導のもと器具を利用した運動指導、そして栄養士からの食事指導によって、糖尿病をはじめとした生活習慣病予防が目的。絶食療法(断食)は個人ごとの希望により期間を決め、消化器官の休養やデトックス、自律神経系調整によるメンタル療養が図られるプログラムとなっている。そして今注目されているのが病後療養だ。現代医療の進展と保険料負担軽減などのため、最近は大きな手術をした後も比較的早期に退院となることが多い。しかしメスを入れた体や心には静養が足りず、体の不具合と不安を抱えている人もいる。そんな人たちのために、温泉や食事を通して心身のリハビリを行うプログラムだ。

 厚生労働大臣から温泉利用型健康増進施設として認可を受けているので、ここに至る交通費と指導料の一部が医療控除の対象となるが、実際には健康増進目的やダイエット目的での参加者も多いという。現在の利用者は中高年の女性が多いとのことだが、将来に備えた健康づくりのために、より若い世代に利用して欲しいと館長の高橋和久さんは話している。また定年退職した都市圏の方々に、それまでの疲れを癒し、その後健康な生活を送ってもらうための心身のレストアにも有効だろう。

 各コースのプログラムの中でも中心となるのは食事。今年4月に、マクロビオティックの専門家である栄養士の木山純子さんを奈良県から迎え、オーガニックな野菜中心の食事を提供している。各プログラム参加者だけでなく、一般の外来者もランチなどで食べることができるこの食事は、素材の美味しさが感じられると好評。取材時の週替わりランチは、肉料理が揚げ鶏の黒酢あんかけ、魚料理が秋刀魚の梅風味蒲焼、ベジランチがかぼちゃとくるみのコロッケ。特にオーガニックな小麦粉を使ったコロッケの衣は、モチモチしていてボリューミー。ヘルシーさと満足感を両立させている。調味料も自然なものを使用してるため、あんかけも蒲焼も優しい味で安心して食べられる。ご飯は酵素玄米を使用。ミネラルも豊富で、香ばしく食べられる。具沢山の味噌汁に使っている味噌は県内の手作りのものを仕入れて使用しており、コクと独特の風味を感じる。

 デザートプレートのケーキはニンジンとくるみのパウンドケーキ。これもオーガニックな小麦粉のせいか、外側はサクサクで中はもっちり。満足感のあるものだ。一緒に出されるシャーベットは手作り甘酒で作られている。この日はパイン味で、自然な甘さが清涼感をより感じさせた。有機栽培コーヒーも、ここでしか飲めない穀物コーヒーも雑味がなくて飲みやすい。特に穀物コーヒーはカフェインレスで香ばしく、子どもでも飲める。リンゴ産地ならではのすりおろしりんご生ジュースも気になるメニューだ。

 ここの食事のファンは多く、中には毎日朝出勤前に朝ごはんをここで食べ、帰りも立ち寄って夕ご飯を食べて帰る人もいるほどだという。一般用の日帰り温泉も併設されているので、お湯に浸かったあとランチを食べて帰るという利用の仕方もできる。一般の日帰り入浴や宿泊も受け入れているので、観光旅行がてらお湯と食事を楽しむというのもありだろう。

 この施設にはフィットネスジムも併設されていて、外来利用者も多数いる。山裾にある何しろ広大な敷地に、せンター的存在の健考館、フィットネスジムがあるアネックス、ダンスやコンサート、講演会などが行えるオーロラ館、外来日帰り用の温泉施設ぎんがの湯、専用茶室、介護老人保健施設であるゆうゆうの里と、ペットサロンのホワイトハウスが点在し、その間には季節の花々が咲き、木々が木陰を作っている。その環境だけでも充分に心身のリフレッシュを行えるだろう。

 加えて、ここのプログラムには陶芸体験や、北上川でゴムボートに乗るなどの水辺体験も選択でき、ここに滞在するだけでもリゾート気分を満喫できる。花巻市内には宮沢賢治記念館をはじめとした関連施設、終戦前後7年間の疎開生活を送った高村光太郎の山荘、12もの温泉、箸で食べる10段ソフトクリームが有名な昭和レトロ感溢れるマルカンビル大食堂、日本100名山のひとつで様々な種類の高山植物を楽しめる早池峰山、ユネスコ無形文化遺産で国の重要無形文化財となっている早池峰神楽などコンテンツがいっぱい。ヘルシーな食事中心の健康増進プログラムに観光を加えた旅行もオススメしたい。

私が書きました
北山 公路

出版プロデュース、企画・編集のフリーランス。
花巻に生まれ育ち、今も花巻在住。東京の出版社の仕事と地元の仕事半々を花巻でこなす。2017年春から「花巻まち散歩マガジン Machicoco」を創刊し、隔月発行継続中。