今年(令和7年2月1日)、第16回「雨ニモマケズ朗読全国大会」がなはんプラザで開催。県内外から17組が出場し趣向をこらしたパフォーマンスを披露しました。
平成20(2008)年より18年間(16回)続いた朗読全国大会は、運営担当の実行委員の高齢化により、残念ながら今回をもって最後になりました。
〈大会スケジュール〉
リハーサルを午前中に行い、午後1時から大会開始。開会セレモニー➡第一部:朗読大会➡第二部:ゲストによるパフォーマンス➡閉会(表彰)式。
今年は市内外から17組36人(県外は北海道、神奈川県から)、4~94歳の幅広い年齢層が出場。
歌や楽器演奏、演劇、外国語など趣向凝らした(1組5分間以内)朗読が披露されました。
奥州市から3回目の出場。自作作曲の歌を披露。一関東山・石と賢治のミュージアムの朗読大会にも毎年出場しています。
一ノ関の女性。韓国語での朗読。第一回から16回連続出場!今回は皆勤賞を受賞しました。
北海道から2回目の女性。賢治のトランクから人形を取り出し 今大会の大賞を受賞!
紫波町オガールプラザのハングル教室の仲間達「紫波チョゴリズ」 3回目の出場。コスプレと小道具が命。右側が筆者。
第2部「賢治さんと一緒に」ゲスト:りら(トーンチャイム)
会場内を彩る賢治関連ギャラリー
一関のチマチョゴリの出場者と2ショット
朗読大会18年のあゆみ
朗読全国大会の18年(16回):平成20(2008)年から令和7(2025)年
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※令和3年と令和4年はコロナ禍により大会中止。 会場は第1~5回、第14~16回がなはんプラザ。第6~8回は交流会館、第9~13回は文化会館でした。
花巻・雨ニモマケズ朗読全国大会は、「賢治のやさしさ、強さを伝えよう」をテーマに平成8(2008)年に花巻文化村協議会が主催して開催され、15年からは実行委員会に主催・運営が移りました。
第一回大会は県内外から60組;150人が出場。午前中に予選、午後に選ばれた20組による朗読会本選が行われました。 「雨ニモマケズ」をCDで出しているピアノシンガーの宇佐元恭一さんを第1回~4回大会に連続して招きミニライブを行いました。会場には約500人の賢治フアンが来場したと言われ、賢治の手記を方言や英語で詠んだり、バイオリンやギター、ハンドベルなどの演奏に重ねたりと独独の味付や演出を駆使したパフォ―マンスが次々続きました。第一回の大賞は「団栗団」(水沢高校短詩同好会)が授賞しました。
第2回大会も300人近く聴衆が集まり、主催者の文化村協議会の当時の理事長(故)井堂雅夫さん(版画・芸術家)は「どの発表者も個性にあふれ感動しました。ぜひ、次の開催につなげていきたい」と意欲を見せました。
過去の大会の風景:写真ギャラリー
朗読とギターの弾き語り
フラダンサーズ 優雅な踊り
高校生のトロンボーン演奏
紫波チョゴリズの入賞の商品、百本のバラと
花巻以外でも「雨ニモマケズ朗読大会」があります
一ノ関・東山の「石と賢治のミュージアム」では毎年11月3日ころに開催。私も3回出場しました。アットホームなイベントです。
また逢う日まで
花巻での朗読全国大会は、実行委員会が解散し今回をもって幕が閉じました。雨ニモマケズ朗読大会は一関や秋田県など他地域でも行われていますが、賢治の地元での大会の火が消えることは残念です。
朗読大会継続への道
一方、大会の継続を望む市民の声や、引き継ぎの検討に前向きな市民団体が在り、わずかな光が見えています。官民共働や市民・学生の協力や参加により、賢治生誕の地で大会を復活させる花巻市民の底力を期待します。
原点にもどって・・・第一回大会/大会趣旨
「雨ニモマケズ」の朗読を通じて、宮沢賢治の精神を味わうとともに、現代社会に生きる我々の「生き方の方向性」を考える機会にしたい。多くの花巻市民・学生大会が運営に関わることで、地域の人々とともに創造的な心の財産を作り上げ、「ふるさと花巻」を未来に引き継ぐ力をや養う活動の場にしたい。 花巻の創造的文化活動を全国に発信し、花巻の文化・観光のPRに努め、経済効果が生まれるようなイベントにしたい。 |
関連団体のHP花巻文化村社のギャラリー 花巻・賢治を読む会