「巻物っておもしろそうじゃないですか?」
思わずそう言葉にしていました。
私は、まきまき花巻で編集部の花巻在住メンバー兼市民ライターをしています。
まきまき花巻は、市民ライターに向けて年4回リアルやオンラインでイベントを開催しているのですが、次のイベントの企画を考えていたときでした。
次のイベントはリアルで集まろうということになり、以前開催した「花巻を推し活するグッズを作ってみる」というテーマに近いものはどうかという話になりました。
そこで話にあがってきたのが、「あるほなつき」さんの活動です。ホームページの言葉を拝見したとき、心に響くものを感じました。
–情報の伝達が容易になり、価値観や文化の多様性が身近になったいま、「言葉に縛られる」ことは、かえって共感をさまたげる時代になっているのではないか–
「あるほなつきさんのホームページより引用」
あるほなつきさんのInstagramを拝見していると、手作りの温かさが伝わってくる本や心が落ち着く風景の写真が並んでいます。そして私の目にとまったのが、「おなら太郎」というタイトルの巻物でした。一瞬恵方巻きと見間違えるくらいかわいい外見。中身がとてつもなく気になります。
それを見て、まきまき花巻のライター講座で花巻の魅力を詰め込んだ「巻物」を作ってみたいと思ったのです。編集部のメンバーからも、「まきまき」のフレーズがぴったりだしいいねということになりました。
「作って、繋げて、巻き巻きして??『花巻の巻物』づくり」イベント開催!!
そうしてイベントが決まり、いよいよ当日を迎えました。市内・県内の他のイベントも重なったため、少人数での開催となりましたが、とても楽しい雰囲気でスタートです。ライターの方のお子様も2人参加してくださって、癒されました。
「あるほなつき」のあるほさんとなつきさんから、ご挨拶をいただきました。
あるほさん(真ん中)は、絵を描くことはあまり得意ではなかったので、写真を専門にやっていらっしゃるそうです。そして、なつきさん(左)は絵を描くことが得意だったので、おふたりはユニットを組もうということになったのだとか。
クリエイターのユニットってお互いを高め合うことができる感じがして、すごくいいですね。
デジタル化が進む今の時代に、紙の作品を作り出すことの温かみと価値をゆったりしたお声で話してくださいました。確かにそう。本や絵って、大好きなものは手に触れられるものを残しておきたいって思います。
さっそく巻物づくりがスタート
まずは、小さな紙が数枚ずつ配られました。そこに、自分が思う花巻の「好き」を一枚にひとつ書き出してみることに。
紙がすぐ足りなくなります。何を書こうか迷ってしまって(ありすぎて)大変でした。
それを、まきまき花巻のカテゴリーにもある「見たい」「味わいたい」「行きたい」などの項目ごとに分けていきます。宮沢賢治、温泉、花巻まつりから、マルカンビル大食堂や茶寮かだん、花巻市内の図書館、早池峰山、ぶどう、雪、伝統芸能、鹿踊りなどなど、尽きることがありません。
その光景を見て、わたしは胸が熱くなりました。こんなに愛されている花巻って、お世辞でもなんでもなく、すばらしいところなんですよね。(←まだ始まったばっかりなのに)
そして次は、そのテーマの中から自分が書きたいものをひとつずつ選びました。
なんだかあれもこれも書きたくなります。時間の関係もありますが、もっと色々選びたかったです。その中からわたしが選んだのは「宮沢賢治」でした。
文字数は、だいたいSNSのX(旧Twitter)と同じくらい。原稿用紙に書くなんて久しぶりで緊張しました。私の場合は、文字が決まったらパソコンで文字、写真、イラストをデータ化して、あるほさんのパソコンに入れて印刷してもらいました。
紙に直接描いてそれを写真に取り、印刷してもらうという方もいらっしゃいました。
手描きは個性的で可愛いです!!みなさん本当に上手。
そして親子で参加してくださったライターさん。とっても熱中して描いてくれています。
テーマは「ぶどう」。最近食べて美味しかったと話を聞かせてくれました。
どんなふうに完成するのか楽しみです(๑>◡<๑)
さて、みんなの作品が出来上がったら。いよいよ繋げていきます。
それぞれのページをご紹介
みなさんどんな紹介作品を作ったのか気になりますよね。
昭和レトロなマルカンビル大食堂は、一度惜しまれつつ閉店。しかし、多くのファンから復活を望まれ、上町家守舎によるリノベーションで再生しました。
大食堂の名物は10段巻きのソフトクリームで、25㎝以上のソフトを箸で食べます。みんなにマルカンの雰囲気とソフトを味わって欲しいです。
宮沢賢治ファンは花巻へ行こう☆
花巻には宮沢賢治の世界があちこちにあります。大きな空や美しい生き物たち。それはひとつとして同じものがありません。賢治さんは愛すべき花巻を多くの作品にのこしました。賢治さんゆかりの場所を訪れるだけでなく、心温かい花巻のひとたちにもぜひ会って話しかけてみてください。
花巻には温泉が12か所もあります!!私のお気に入りはなごみの湯。きれいな日帰り温泉です。大沢温泉は、つかれのとれるスーパー泉質!お肌もスベスベになります。
夜11時過ぎ、月あかりのない晴れた夜空に満点の星。ふと聞こえる、遠くから近づいてくる轟音。窓を開け耳を澄ます。聞き慣れた音が、今日はなんだか違って聞こえる。しばらくして星空をバックに猛スピードで通り過ぎる光の帯。おかえりなさい。明日も多くの人生を乗せて、星空を駆け巡るのでしょう。
花巻まつりといえば、風流山車のちょっぴり哀愁をおびたお囃子の音色がなんともいえず好きだ。それから大迫力の獅子踊りの群舞。熱気ムンムンの神輿パレード。祭りが終わると淋しさが残る。ああ、今年も秋が来たんだ。
40年目にして初めて知った地元東和町のパワースポット。参拝のクライマックスは、森の中に巨大な岩が鎮座し、その上から神々しい樹木がそびえ立つ。岩の貫通した割れ目を岩肌に触れずに通れると安産とのことだが、小2女子も厳しい…。境内の七不思議を6つしか見かけなかったのが7つ目のフシギ…。
郷土芸能団体が多い花巻市。中でも代表的な山伏神楽は市内だけで30団体以上が活動中。有名な早池峰神楽(岳神楽、大償神楽)は国の重要無形文化財、ユネスコ記録文化遺産に登録される日本三大神楽のひとつ。市内の神楽団体はほとんど早池峰系だが、実は他にも円万寺系と大乗神楽系という別系統がある。
花巻の田園風景を見て、ピンときて移住を決意しました。最初に出会ったのは湯口のあたりの広ーく広がる田んぼと空。あまりの解放感とジブリ感(?)に一目惚れーBGMは久石譲の「summer」といったかんじでした。今住んでいる東和の棚田の景色もとても好きです。春夏秋冬、どこの田んぼも味わいがあってずっと見ていたいです。
花巻市東和町の土沢商店街で行われる土澤アートクラフトフェア。春と秋に各二日間の日程で開催され、数百のアートの出展者、フードコートへのキッチンカーの出店があり多くの人で賑わう。前回の春は、二日間で9.8万人の人で賑わった。会期中は学童クラブの子が書いた万国旗が土沢商店街を彩る。
「ぶどう」をテーマにかいてくれました。おいしかったことが伝わってくるし、絵もとってもかわいいです。「いいね!おいしずぎ!みためもいい!」という素直な感想がさすがです。
そうしてまとまったのが、この巻物です!!
なんて花巻愛を感じる出来栄えなのでしょう・:*+.\(( °ω° ))/.:+
花巻を紹介するイベントなどには絶対に持っていってほしいものです。
花巻市役所定住推進課に行ってみたら実際に見られるので、機会があったらぜひ手に取ってみてみてください。※販売の予定はございません(>_<)
実は今回、参加者さんだけにお土産としてミニミニサイズの巻物も作れる機会をいただきました。
それがこちら。
10㎝くらいのミニミニサイズですが、中身もちゃんと印刷されています。
何かに使いたい!!タイトルは各自好きに書きました。わたしは「まきまきの書」。
今回のイベント、とっても楽しくて心に残るイベントでした。
参加してくださったライターの皆さま、講師のあるほ様、なつき様、本当にありがとうございました。