全国的にも有名な花巻温泉。大型温泉ホテルが3棟と和風旅館1棟が並び、県内トップクラスのキャパシティを誇り、ここ数年は海外からのお客様も数万人訪れているようだ。温泉は単純泉の大きなものが各棟ごとにあり、食事も宴会も買い物もすべてここの中で完結できる大きな施設となっている。
だから宿泊客は、バラまつりの期間や桜が満開の頃以外はあまりホテルの周囲を出歩く人を見ない。あとは和風旅館佳松園の奥に釜淵の滝があるから、そのあたりを森林浴や紅葉狩りを兼ねて散歩するぐらい。
ところで案外気がつかないけれど、花巻温泉入口のアプローチには、ちょっとした店が数軒並ぶプチ商店街がある。ここが実は面白い。ちょっとした買い物なら大概揃う花巻温泉ストアもあるし、その隣には民芸品や地場産業のプチ体験ができる店「coco de ayell」がある。読み方は「ココで会えーる」(笑)シャレたネーミングだ。
その隣には手作り木工品の店である「Kicco de Cosel」がある。読み方は「木っこでこせる」。「こせる」とはこの地方の言い方で、「こしらえる」が音便化している。つまり「作る」という意味(「木っこ」の「っこ」は接尾語。「酒っこ」などと同じ)。フランス語かと思いきや、実は岩手の方言(笑)
入浴後、今の時期なら紅葉を眺めながらこんな洒落た店をぶらりと覗くのもオススメ。
花巻来訪の際は温泉さもへおでってくなんせ(いらして下さい)。