今年も8月14日、16日がやってくる。花巻市の無形民俗文化財となっている、大迫町のあんどんまつりだ。
なぜ間に1日空いているかというと、なんと14日と16日では違うあんどん山車が作られるからとのこと。中1日で作り変えるのだそうだ。だからといってちゃちい物ではない。南部風流山車としては県内一の大きさを誇り、見上げるほど大きなあんどんが大八車に乗っている。そしてその雄大さを競うように、4台のあんどん山車が町内を練り歩くのだ。
もともとは約200年前の大飢饉で餓死した人たちの供養のために始まったというあんどんまつりは、その由来の通りお盆の時期に行われる。子どもの頃は曳き綱を曳いたり、太鼓を叩いたりして参加し、だんだんあんどん作りに参加していくのだという。若者を中心に受け継がれていく「絵師」は子ども達にとっても憧れであり、過疎が進む町の希望でもある。
世代ごとに引き継がれるつながりが縦の糸だとすれば、見にいく観客とのつながりは横の糸。そんな人のつながりを生み出すあんどんまつりが残る大迫の町には未来がある。
お盆の時期、浴衣を着て、笛と太鼓の音に身をゆだねてみてはどうだろう。
花巻市ホームページ
http://www.city.hanamaki.iwate.jp/kanko/704/p008116.html