霧深し/呼べど叫べど/姿無く/
昭和の時代は/遠き彼方へ/
昭和という時代を擬人化すれば、こんな風に表現できるかも知れない。
五十代前半の人々にはかすかな、想い出かも知れぬ。そして、四十代以前の人にはタイムマシーンに乗って未知なる過去へ訪れたような感覚かも知れない。
だが五十代後半以上の人々にとっては、胸を締め付けられ涙がでるほど懐かしくて面白い。
そんなホッとする空間、憩いの場が花巻市の西方、湯口下シ沢には存在する。
旧前田小学校(二十年ほど前、樹木希林主演、鬼ゆり校長走るという、TVドラマのロケ地にもなった)が廃校となり、そこを有効活用して昭和二十年代後半から、五十年代前半頃まで私たちが使用した生活用品や嗜好趣味用品など、大小様々の約20万点の品を展示し訪れた人を楽しませてくれる場所、名付けて「昭和の学校」(照井正勝校長経営)がそれである。
概して花巻という処は、昭和の始め頃、馬面(うまづら)と呼ばれたチンチン電車を走らせたり、全国や東北でも先駆けとなったスキー場を設営オープンさせたりと、超モダンな町でもあった。
そこには宮澤賢治や高村光太郎など、超有名人が普段着の感覚よろしく、普通に歩いている、そんなレトロな文化の残り香みたいなものが、今なお色濃く漂っている町なのである。
問い合わせ 昭和の学校 0198-29-4919
休館日 火曜日
ホームページURL
http://www.showanogakko.jp/