まきまき花巻参加したいあのころの音楽がまた鳴りだした――東和町・まっしぐらマーチングバンド
あのころの音楽がまた鳴りだした――東和町・まっしぐらマーチングバンド
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かつて花巻市東和町の小学校では、マーチングバンド(金管バンド・鼓笛隊)が盛んでした。それぞれの学校に特色があり、「うちが一番すごかった」と語る出身者もいるほど。
8月の土沢七夕まつりでも、マーチングバンドのパレードは見ものの一つで、各学校が腕前を披露しながら行進していました。低学年の頃からマーチングバンドへの参加に憧れる子どもたちもおり、4、5年生になるといよいよ全員が参加できる取り組みとなっていて、授業の一環として組み込まれていた学校もあります。先生からではなく先輩から楽器を教わるのが習わしで、それは児童たちがコミュニケーションを図り、学校としてまとまっていくきっかけでもありました。
しかし2011年、町内の6小学校が統合されて東和小学校が誕生すると、多くの学校で受け継がれてきたマーチングの伝統は途絶えてしまったのです。
それから15年。「マーチングバンドを復活させよう」と、演奏活動を始めた方たちがいます。

共同代表を務める岡田芳美さん(芳美さん)と小原好美さん(よっしーさん)に、お話を伺いました。

 (左:岡田芳美さん、右:小原好美さん)

きっかけは年祝いの打ち合わせから

結成のきっかけは、42歳の年祝いの幹事たちの集まりでした。「せっかく節目で集まるのだから、御祈祷と懇親会だけでなく、なんかやろうよ!」と芳美さんが話したところ、よっしーさんの頭に浮かんだのがマーチングバンドでした。「東和町の方は小学生の頃のマーチングに特別な思いがあって、色んなところで『復活させたいね』という声を聴いていたんです」とよっしーさんは振り返ります。
芳美さんも同じ声を耳にしていました。「途絶えてしまったことを残念に思っている方は、東和町内にかなりいらっしゃるんです。協力してくれる方もいるはず、って思いました」
よっしーさん自身、以前から「自分自身にもやりたいな、という気持ちはあった」ものの、どう実現すればいいのか思案していたところでした。芳美さんが賛同してくれたことで、気持ちは固まったといいます。芳美さんは移住定住関連の仕事にも携わっており、「マーチングバンドの活動が、地域おこしや、同級生のUターンにもつながればいいなという思いもありました」と話してくれました。
バンド名の「まっしぐらマーチングバンド」は、ふたりが中学3年生のときのクラスのスローガン「東和超人まっしぐら」に由来します。原点回帰の想いを込めているのだそうです。

 

おひろめ会、そして運動会での再演

その後、同級生だけに限らずメンバーを募集し、2月の年祝いに向けて動き出しました。
年祝いの御祈祷の前にスピンオフイベントとして、おひろめ会をすることになったのだそう。
集まったメンバーの中には、自分の楽器を持っている人もいましたが、実際に活動を始めて直面したのは、楽譜も楽器もほとんど残っていないという状況でした。
しまわれっぱなしだった楽器が何点か見つかったものの、15年も眠っていた状態だったため、まずはそれらをレスキューするところから始めることに。埃をかぶった楽器を一つひとつ確認し、修理できるものは直してなんとか揃えていきました。
いざ練習を始めると、口コミやインスタグラムを見た人が少しずつ加わり、メンバーは10人ほどに増えました!よっしーさんは「おひろめ会には同級生も見に来てくれました。うれしかったですね」と当時の喜びを語ります。

2月のおひろめ会の様子。同級生や地域の方も見に来てくれました!)

そして小学校とかけ合い、5月には東和小学校の運動会でも演奏を披露しました。
「子どもたちが自分たちの演奏に合わせて入場してくれました。」「楽しかったし、とても懐かしかったです」とふたりは顔を見合わせます。

            (東和小学校・運動会での演奏。)

 

現在の活動

現在のメンバーは12人。毎週土曜日に成島振興センターに集まり、練習を重ねています。
「みんな大人なので仕事もあるし、お子さんがいる人も多い。長く続けたいので、『絶対集合!』という感じではないんです」と芳美さんは言います。
よっしーさんも「子ども連れでも大丈夫です。子どもたちにも楽器に興味をもってほしいので、まずは自分たちが楽しんでいる姿を見せられたらと思っています」と話します。続けて、「当時は学校の授業に組み込まれていて、先生方も大変だったなと感じます。でも必ず何かの楽器やカラーガードが経験できるというのは貴重なことだったと、子どもを持った今、改めて実感しています」と語ってくれました。
芳美さんは「当時アルトホルンを吹いていたから吹奏楽部に入ってみようとか、スネアをやったから軽音楽部でドラムやってみようとか、これは自分たちのことなんですけど(笑)そんな子たちもいたはずです。ゆくゆくは大人も子どももみんなで演奏ができたら。それから、“マーチング”バンドなので、ドリルなどの動きをつけていきたいですね」と今後の展望を語ってくれました。

 (練習風景)

 

土沢七夕まつりへ出演!

8月7日(金曜日)1730分から、土沢商店街での七夕まつりへの出演が決まりました! それに伴い、「ポンポン隊」のメンバーを募集しています。演奏に合わせて一緒に踊りましょう! 未就学児から小学生、もちろん大人も大歓迎です。詳細は下のチラシをご覧ください。

 

メンバー・応援も募集中です

一緒に演奏してみたい方、子どもに体験させてみたいという方、楽器を貸してくださる方、指揮や指導をお願いできる方、演奏依頼やご寄付など、なんでも大募集中です。
連絡先 Instagram:まっしぐらマーチング@mm_marching 
岡田芳美 090-4177-8487

 

「復活させたい」という誰かの一言から始まった音色が、また新しい誰かへつながろうとしています。七夕まつりでは旧小学校の校歌の演奏も予定しているとのことです!
8月7日は土沢商店街にて、途絶えたはずの音楽がまた鳴り響きます。
ぜひ足を運んでみてください。

 

取材を終えて

おふたりのお話を伺いながら、自分自身が小学生の頃に入っていた金管バンドのことを思い出しました。もしかすると、当時は全国的にマーチングバンドが盛んな時期だったのかもしれません。
おふたりを撮影するため外へ移動している最中、小学生の男の子ふたりが「運動会に来ていた人たちですよね!」と話しかけてくれる場面もありました。少しずつ地域に根付いているようで、ほほえましく感じました。(とっさのことで写真が撮れなかったのが悔やまれます…)
それにしても、「やりたい!やろう!」という気持ちを、人を巻き込み実現してしまうのは本当にすごいことだなと感じました。まっしぐらマーチングバンドがこれから東和町の新しい名物になっていくよう、これからも応援していきたいと思います。

 

たてまちサロンでの演奏、YOUNG MAN(Y.M.C.A)の一場面。盛り上がってます!

 

私が書きました
くまがい ひろみ

進学や家庭の事情で各地を転々とし、ご縁があって花巻へ。
これからも花巻で暮らしていく予定です。
好奇心旺盛な食いしん坊。