毎年8月初旬の週末に、花巻の夏を彩るイーハトーブ音楽祭が行われる。12回目となる今年は8月4日〜5日の2日間開催。なはんプラザ周辺に野外2ステージ、なはんプラザ中のCOMZホールに1ステージの3ステージを設け、花巻市内、市外の岩手県内はもちろん、今年は青森から、秋田から、宮城から、千葉から、東京から、アマチュアのみならずプロも含めて61ユニットが出演。花巻駅前は音楽漬けの2日間になった。
「音楽祭」とはいえ、よく知られる大規模な音楽フェスとは違い、ゆるゆると、和気藹々と、演者も観客も、みんなで楽しむことができるのがイーハトーブ音楽祭のいいところだ。遠くからの参加者と地元の参加者たち、演奏者と音楽好きな観客などのつながりができるのも魅力のひとつとなっている。演奏を終えた後の打ち上げをともにしたりして、ここで知り合ったミュージシャン同士、お互い行き来してジョイントするなど、この場だけではない広がりも見せる。何度か出ている人たちと観客が「久しぶりです」「また会いましたね」と声を掛け合う姿も微笑ましい。自分たちの演奏の発表の場だけではなく、交流の場としても貴重なイベントだ。
出演エントリーは5月のGW明けから6月中旬ぐらいまで。最近では100を超えるエントリーがあり、そこから60〜70ユニットが選ばれるという。今年で12回を数え、それだけ定着してきた音楽祭になったということだろう。
暑い時期とはいえ、南や西の地方とは比べ物にならない程度。遠くからの参加者からは毎年「涼しい」という声が聞かれ、避暑がてら出演する人たちもいるらしい。3ステージのはしごも楽しい。北国の短い夏を音楽で楽しみたい。
来年の開催は8月10日〜11日と決まった。たまたま来年は三連休のはじめの2日。翌日も休日なのでさらに盛り上がることだろう。
掲載写真は今年のものと昨年のもの。