まきまき花巻体験したい花巻人形絵付け体験(前編)㏌大迫
花巻人形絵付け体験(前編)㏌大迫
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  毎年2月半ばから3月3日の雛まつりまで行われている、「おおはさま宿場の雛まつり」。街中の商店が、雛人形や雛飾りで華やぎ賑わいます。

大迫町交流活性化センターには、多くの個人所蔵の古い花巻人形が飾られています。

 花巻人形は、江戸時代から作られている花巻の伝統工芸品のひとつで、雛人形が高価であった時代に、庶民も買うことができるものをと考えられたといいます。型の種類の多様さと鮮やかな配色、人形に美しい花があしらわれていることなどが特徴です。

 

 花巻人形の市内唯一の作り手である、平賀恵美子さんによる花巻人形の絵付け体験は、花巻市博物館で毎年開催されています。また、花巻人形の展示も平成31年2月16日(土)から5月6日(月)まで行われ、500種類3,000点以上に及ぶコレクションが公開されています。

 平成31年3月2日(土)に大迫で行われた花巻人形の絵付け体験教室。参加されたほとんどの方が絵付け体験は初めてで、展示されていた鮮やかな平賀さんの花巻人形に興味津々のご様子でした。

わたし自身も花巻人形に強い興味があり、絵付け体験に参加しました。

 今回絵付け対象の花巻人形は、「2019年の干支・イノシシ」です。お手本には、黒いイノシシと茶色のイノシシがありました。見本通り忠実に絵付けをするひと、自由に色を決めてオリジナルのイノシシにしていく人など様々です。

 わたしと同じテーブルで絵付けをされていた方は、つるし雛を制作されている方でした。私は石鳥谷の八日市で初めて見てから、つるし雛のもつ素朴で美しい魅力に惹かれていたので、とても嬉しい出会いでした。

こちらの男の子たちも一生懸命、夢中になって絵付けをしていました。仲良く協力して頑張っています。こういった機会に、子どもたちが花巻人形に触れ合うことは大切なことだと感じました。

▲子どもの自由な発想は宝物。

 平賀さんは、とても優しく丁寧に絵付けの説明をされていて、初めての方も安心してゆっくり絵付けをすることができました。とても和やかな雰囲気で、楽しそうです。

 

 わたしはお手本通りに作ろうと筆を取りましたが、立体なので中々思うようにいきません。左右のバランスを見ながら少しづつ。色ののせ方が上手くいかなかった部分も、色を重ねながら微調整をしていきます。特に難しいのは、背中のラインと梅の花びらの部分をバランスよく描くことです。何度も色々な角度から見ながら整えていきます。

▲だんだん出来てきました。

 

 大人も子どもも楽しそうにされていたのがとても印象的でした。イノシシの表情にもそれぞれの個性が出ます。そこで愛着がわいてくるのも自分で絵付けをする醍醐味です。

 

▲来年の干支「鼠」。

▲魅力的な干支シリーズ。自分の干支は真っ先に気になるところです。

 

 ようやく完成したイノシシの花巻人形をお互い見せ合うと、そこでまた楽しいコミュニケーションが生まれます。初対面の方とも、まるでお友達同士のようにお話できました。

 

▲同じテーブルの方たちと、自分の作品の記念撮影。

 

 ひとあし先に春を感じる「雛まつり」にふさわしい、来た方の笑顔が咲く素晴らしい体験教室。ひとりでも多く花巻人形に興味を持っていただき、これからもずっと続いていける事を願っています。

 

「花巻人形絵付け体験教室」は、2019年3月24日(日)に花巻市博物館でも開催予定です。

詳しい情報は、博物館のホームページをご覧ください。こちらのイベントの模様は、後日まきまき花巻にて「花巻人形絵付け体験・後編」としてお伝えいたします。

 

花巻市博物館ホームページ:https://www.city.hanamaki.iwate.jp/bunkasports/bunka/hanamakisihakubutukan/1002037.html

まきまき花巻掲載記事「花巻人形のユニークな魅力」https://makimaki-hanamaki.com/2693

私が書きました
塩野 夕子

2018年9月、宮沢賢治が好きすぎて埼玉県から移住してきました。
まきまき花巻編集部と市民ライターの二足のわらじで活動しています。
現在は宮沢賢治記念館に勤めながら、大迫町の早池峰と賢治の展示館・2階にある「賢治文庫」も管理しています。アパートで猫とふたり暮らしです。