まきまき花巻会いたい【移住者インタビュー】 岡田 早希さん・悠作さん
【移住者インタビュー】 岡田 早希さん・悠作さん
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宮城県の加美町(かみまち)で出会ったお二人。

加美町が地元の悠作さん、そして早希さんは加美町の保育園に勤めていました。ただ、花巻市東和町出身の早希さんは、ご両親もご実家も東和も大好きで、ずっと戻りたいと考えていたそう。お二人で話し合い、悠作さんが早希さんの想いを受け入れる形で移住を決めました。



こんにちは!
花巻市地域おこし協力隊OGの岡田芳美です。

花巻市東和町出身でUターンの私ですが、実はダンナは埼玉からのIターンなんですね。そんな経験から2019年に『イージューはなまき』というプロジェクトを立ち上げ、自分たちなりの“移住者のサポート”や“交流の場づくり”を目指して活動しています。

「移住の先輩」というコーナーでは、花巻市内の移住者の方からリアルな体験談や先輩移住者ならではのお話しをお聞きしています。中でも、2022年4月に移住・ご結婚された岡田さんご夫婦のお話しを、ぜひご紹介できればと思います。

それでは続きをどうぞ!



早希さんの場合

「小さい頃はもう“晴山”一帯が遊び場で! 小学校からの帰り道、近所の友だちと3人して遊びながら寄り道しながら帰ってくるんです、10分くらいの道を1時間くらいかけて(笑)あの頃が最高に楽しかったなぁっていうのがあって」

初っ端からまさに原体験!というエピソードが飛び出しましたが、そう、早希さんのご実家は、東和町の中でも晴山(はるやま)という地域。JR釜石線 晴山駅の辺りです。地名の通り、土沢で雨が降っていても晴山は晴れていたといった逸話もあります。

地元を離れたのは大学進学のタイミング。
仙台の大学で保育について学んでいる中で「森のようちえん」という考えや実践者と出会います。森のようちえんとは主に幼児向けの自然体験活動の総称で、ボランティア参加するうち自分も将来はこれをやりたい!と思うようになります。就職も自然保育に力を入れているところで探し、ご縁のあった加美町へ。

後述する「あそびばnekko」では、まさに森をフィールドに


結果コロナもあり、いつ誰がどうなるかわからない世の中で後悔したくないと3年で地元に戻ることを決めましたが、園長をはじめ皆さん応援して送り出してくださったそうです。

ちなみに、ご実家は26代目になるという由緒ある商店。でも継がなくちゃという気持ちではなく、ただただ「両親が、実家が好きで」と言い切る、早希さん。

*ご両親にお会いしたくなります…!

みんなから「おかちゃん」と呼ばれています


Uターンして半年ほどですがいかがですか?とお聞きすると、笑顔がこぼれます。

「小さい頃のことがよみがえるというか…一気に取り戻している感覚です。その頃と違うのは、車でどこにでも行けるし、7年離れていたことで改めて知ることも多く、今、とても楽しいです!」

「そしてやっぱり“晴山”が好きです!!」

現在は家業に入られ、早朝から新聞配達をがんばっているそうです。

 

悠作さんの場合

加美町出身の悠作さんは、進路を考える際に「今までの自分に全く縁の無い所へ行こう」と京都へ。「そういえば映画好きだしな」と入った映像学科の卒業制作が、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019のショートフィルム・コンペでグランプリを受賞!

*すごい方なんです✨

映画作家としては旧姓の中島で活動されています


Uターン後、地元での上映会に早希さんが来てくれていて、後日、悠作さんのご実家近くの喫茶店『cafeあとむ』で再会したことから、少しずつ親しくなっていったそうです。

お話しをお聞きするに、全くタイプの違うお二人。

実は、岡田姓は早希さんの名字ですので、悠作さんはお婿さんという形になります(それも長男とのこと…!)。移住&婿入りを決めるには相当の覚悟が必要だったのではと、早希さんの想いに触れてどのように感じたのか、お伺いしてみました。

「最初は驚きましたが、そうか、という感じで(笑)これまで、特に大学なんか似た者同士が集まっていた訳ですが、一歩踏み出すというか抵抗はなかったですね」

「移住直後はもうとにかく必死で覚えていませんが、義両親をはじめ皆さん歓迎してくださって!
 花巻ならではの歴史文化も興味深いですし、新しい地を楽しんでいます」

 

活動

あそびば nekko

あそびば nekko (ねっこ) では、「心のねっこを育む」を合言葉に、子どもも大人ものびのびと参加できるイベントや体験づくりを企画運営。早希さんが保育園に勤めていた頃から構想をあたため、2022年7月ついにスタート! 月1回ペースで開催しています。

こちらは11月のデイキャンプ&焚き火体験の様子ですが、東和町小友のやなのうえさんの広場で、焚き火、焼きいも、焼きマシュマロ、音楽と、とてもいい雰囲気でした✨

おかちゃんはウクレレを演奏♪

すぐに焦げるので結構難しい焼きマシュマロ


早希さん
「昔、一緒に遊んでいた友だちは、やっぱり県外に出てしまったり。なくしたものも大きいですが、ここからまた集めていけたらと思います。そんなコミュニティづくりの面も大きいです」

これから花巻・東和に根づいた活動になっていくのが楽しみです♪

*あそびばnekko|WEBサイト
https://nekkostaff.wixsite.com/nekko/


そういえば、子どもはちょっと、、という方もいますが、悠作さんはいつも(汗をかくくらい)思いっきり遊んでくださるんですよね😊

悠作さん「保育の分野は全く分かりませんが、子どもって面白いですよね。大人は色々な思惑があるけど、子どもは本当に素直で正直で。逆に子どもと居る方が楽かもしれません」

 

café路上

実は、加美町で土曜限定のお店もやられているお二人! それが2022年6月オープンの『café路上』です。
というのは、出会いの場所である『cafeあとむ』が閉店するという知らせと駐車場にでもしようかという話が聞こえてきたところで、「ちょっと待った!」と借りることを決めたのだそう。

行き来のこと、経営のこと、大変なこともあるとのことですが、そうして移住前の土地とのつながりを継続されているところがステキだなと✨

お近くの方、タイミングよく土曜お近くに行かれる方、ぜひお立ち寄りください~!

*café路上|Instagram
https://instagram.com/cafe_rojho

 

メッセージ

最後に、移住された方やこれから移住を考えている方へのメッセージをお二人よりいただきました。

早希さん「不安なことが少しでもあれば、地元の人(おべだひど(覚えた人))に聞いてみるのが良いと思います…! 私も加美町に移住していた時そうだったので…。東和や花巻は、おしょす(恥ずかし)がらずに困っていることを言ってみると、近くにいる誰か必ず助けてくれる、そんなまちだと思います。
そして、移住してきた人のことを近所の人は結構気になっているのが実際のところかな?と個人的には思っています。さぐりさぐり、、というか。なかなか自分から移住してきた人に話しかけれない地元民も多いのでは…。(本当は、話してみたいけど)なので、一発、ゴミ出しの時にでもすれ違ったら「おはようございまーす」と挨拶してみると、近所の人も安心するかもしれません。
悠作さんにも、近所を歩くとき、「誰が誰かはよく分からないだろうけど、まず会ったら挨拶してれば間違いないから!」と話してました(笑)」

悠作さん「天命に逆らうな」

*悠作さんらしい一言です…!

 

おわりに

移住直前の2022年3月に完成した悠作さんの新作映画は、近々、加美町での上映会を計画しているそうです。café路上、そして映画がつなぐご縁が、特にIターンの悠作さんにとっては一種の支えになっているのではと(勝手ながら)感じました。正直、自分たちと重なる部分が多く、共感の嵐でした…!

*移住&結婚だったり、長男なのにヨメ側にだったり、結婚式どうするかとか、、

そして映画については、加美町でお披露目後、ぜひ花巻・東和でも! とお伝えしておきました(笑)

 

岡田商店

早希さんは、毎朝の新聞配達や、普段お店にも立たれていますので、ぜひ声を掛けてみてくださいね。

 

思えば、花巻&名字が同じというところで早希さんが興味を持ってくださり、移住前にご連絡いただいたのがつながるきっかけでした。私の実家とも近く、不思議なご縁です✨

早希さん、悠作さん、
本当にありがとうございました!!

 

 

撮影:スズキケンイチ、OKD Works

 

※こちらの記事は、イージューはなまきの記事を再編して、掲載しています

私が書きました
岡田 芳美

千葉県に生まれ、すぐに両親のJ・Iターンにより、岩手県花巻市東和町へ。

2016年8月、自身もUターンし、花巻市地域おこし協力隊(広報担当)として着任。2020年3月に任期を終え、現在は「イージューはなまき」などフリーで活動している。

花巻市男女共同参画推進員/いわて男女共同参画サポーター。

お気に入りは花巻の「時報」。朝7時の「精神歌」、正午の「花巻市民の歌」、そして特にランニング帰り、満天の星空を見上げながら夜7時の「星めぐりの歌」を聴く瞬間が好き!