「ごがづもおわるづのに、やだらあっつひもあるがどおもえば、きんなみでにさむくてストーブつけるひもある。やんやゆるぐね。たうえはがいぐどぎだども、あめばりでさっぱどわがねー。おらえハいども、もうぺっこてんきいぐなってけねば、かしぇぐすたづもむんじぇがべじゃ。たまさがはれれだどぎにぁはせあるがねばねでば。けねぁてんきだな」
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「5月も終わるづのに、やだら暑っつ日もあるがど思えば、昨日ナみでに寒くてストーブ点ける日もある。やんやゆるぐね。田植えはがいぐ時だども、雨ばりでさっぱどわがねー。おら家ハ良ども、もうぺっこ天気良ぐなってけねば、稼ぐ人だづもむんじぇがべじゃ。たまさが晴れだ時にぁ馳せ歩がねば無でば。けねぁ天気だな」
・づのに → というのに → つーのに → づのに
・やだら → やたら(「やけに」の意)
・昨日ナ → 「ナ」は接尾語?「きんな(昨日ナ)」「おどでな(一昨日ナ)」みたいな
・やんや → 感嘆符。「やれやれ」のような形で使う
・ゆるぐね → ゆるくない → きつい(↔ゆるい)あえて優しい表現に。
・はがいぐ → はかどるの意。どちらも語源は「計る」。「計りが行く」ということ
・だども → だけど
・雨ばり → 雨ばかり
・さっぱど → さっぱり
・わがね → だめだの意
・おらえ → おらの家の意
・ぺっこ → 少しの意
・けねば → くれねばの意。「けろ」も「くれろ」の音便形
・かしぇぐ → 稼ぐ(金を稼ぐのではなく、働くの意)
・すたづ → すとたつ → ひとたち
・むんじぇ → かわいそうの意。語源は仏教用語の「無慚(むざん)」
・たまさが → たまに
・はせあるぐ → 走り歩く(あたふた行き来するの意)
・けねぁ → 役に立たない。語源は「甲斐無い」
「5月も終わるというのに、やけに暑つい日もあるかと思えば、昨日みたいに寒くてストーブ点ける日もある。やれやれきつい。田植えがはかどる時だけど、雨ばかりでさっぱりダメだ。我が家は良いけど、もう少し天気良くなってくれないと、仕事する人たちもかわいそうだよねぇ。たまに晴れれば、あたふた動かないといけないよね。役に立たない天気だな」