まきまき花巻参加したい100年先へ文化を受け継ぐ
100年先へ文化を受け継ぐ
96 まき
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2年前に「神楽男子・神楽女子」と言うまきまき花巻の記事にした、若手神楽継承者たちの団体「神楽馬鹿交流会」も一緒になって、さらに大きな新しいプロジェクトが生まれた。名付けて「100年先へ、プロジェクト」。代表は一関・本寺地区神楽の佐藤ひろのさん。岩手県に伝わってきた数々の郷土芸能の継承や将来の存続を危惧し、そのために何ができるか若手中心で考えようというプロジェクト。

私がくどくど説明するよりも、主催者たちによる開催趣旨をそのまま掲載しよう。

 

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「100 年先へ、プロジェクト」開催趣旨


岩手県内の民俗芸能の地域的価値・文化的魅力が多くの方々に知られるようになって久しい。しかし ながら、そのような盛り上がりを見せる一方で、県内各地の芸能団体の現状はというと、後継者不足や 客層の老齢化などの課題解決は極めて一部に偏っている。岩手県全体でみれば、「10年後に自分たちの 芸能が確かに存続しているか」という問いに対して自信をもって「はい」と答えられる団体も数少ない のではないか。

私たち「100年先へ、プロジェクト」は、このような状況を鑑みて新たに立ち上がった団体だ。とはい え、私たちは決して悲観的でなくむしろ、30代を中心に構成される私たちメンバーの周りにいる芸能に 携わる同世代は、活動的でポジティブな力にあふれている。このような若い力をより大きなエネルギー に、そしてより確かな形にできたら、芸能はもっと今以上に盛り上がるのではないか。私たち「100年先 へ、プロジェクト」は、そういった前向きなスタンスから新たな芸能プロジェクトを今始動する。

それぞれの芸能の担い手たちが、それぞれ想い想いに未来へのバトンを託している。私たちの目的 は、そのような、未来につながるよう意志ある一歩をふみ出した/ふみ出そうとしている/ふみ出した い 芸能の担い手たちを応援し、孤立させることなくつながり合い、ともに歩む機会をつくることだ。

初回となる今年度は、「未来」というキーワードに焦点を当て、「私たち(現在の担い手)は今、どのよう にしてバトンをつなぐ?」をさまざまな視点を通してともに考えるイベントとしたい。

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この力強い言葉はどうだ。ただ「いつもやってること」として何となく活動している郷土芸能団体の人たちの目を覚ますような文章だ。

彼ら、彼女らは自分たちで県の助成も受け、新たな取り組みの緒としてイベントを計画中。郷土芸能に携わっている人も、いない人も、興味ある人も、無い人も、若者たちの積極的、能動的なこのイベントに参加し、活動を応援しつつ支えてみてはどうだろうか。結果的にそれが、郷土芸能や文化だけではなく、地方の全体的な活性化につながっていくのだと思う。

今度開催されるイベント名は「GEINOど真ん中ミーティング」。誰でも参加できるので、若者たちの仕掛けを応援にぜひ参加を!!

 

私が書きました
北山 公路

出版プロデュース、企画・編集のフリーランス。
花巻に生まれ育ち、今も花巻在住。東京の出版社の仕事と地元の仕事半々を花巻でこなす。2017年春から「花巻まち散歩マガジン Machicoco」を創刊し、隔月発行継続中。